祭シアターHANA 東京公演のメディア取材会が行われました

1月14日(水)、祭シアター「HANA」東京公演のメディア取材会が都道府県会館(千代田区)で行われました。この公演は、秋田県の企業版ふるさと納税活用事業として助成を受け、東急株式会社のご協力により、わらび座が主催するものです。鈴木健太秋田県知事も駆けつけてくださり、「HANA」創作スタッフの熱い思いを語る場となりました。ご発言の要旨を紹介します。

以下、発言順。敬称略



一般社団法人わらび座代表理事 今村晋介

私たちわらび座は、2月19日に創立75周年を迎えます。この大きな節目に、秋田で生まれた祭シアター「HANA」を東京で公演できることを大変光栄に思っております。

本作は、コロナで苦境に立たされた私たちが秋田県様とともに、今自分たちに何ができるのか、必死に問い直して、生み出した作品でもあります。人類は、どの時代も苦しい時こそ歌い、踊り、手を取り合うことで、歴史を越えてきました。その生きるための祈りや願いの結晶が祭りであります。秋田県での上演では1万人の方々が観劇くださいました。客席で太鼓を打ち鳴らし、会場が一つになる熱狂を目の当たりにした皆様から、世界の人に見てほしい、ぜひ東京で公演してほしい、と多くの声をいただきました。
本作は、セリフのない、ノンバーバルなドラマとして、言葉の壁を越え、誰もが楽しめるエンターテイメントです。シルク・ドゥ・ソレイユが、サーカスを芸術に昇華させたように、私たちは日本の祭りを、世界に通じる究極の体感型祭りエンターテイメントへ進化させました。
東日本大震災から15年という節目を迎える3月、東急株式会社様のご協力をいただき、秋田県様の助成事業として、新宿から東北の魂を震わせます。300台の太鼓や200個の提灯、そして客席をも包み込む桜吹雪、この圧倒的な体感を通して、東北の魅力を発信して、一人でも多くの方々が、秋田の地を訪れるきっかけとなる事業になるように心から願っております。

 

脚本・構成 横内謙介


ノンバーバルということですが、我々が外国に行ったとき、ショッピングや観光だけでなく、必ず何か舞台や芸能を見たりするわけです。では、これだけ外国のお客様が来ていて、夜の時間、日本人は何を見せているのか?そういうテーマに多くの人が挑んできましたが、どうもうまくいかなかった。
そこをわらび座がやると言う。経済的にも無謀なチャレンジだと思ったんですが、わらび座には財産がありましたね、隠し財産、埋蔵金が(笑)。それは何かというと、75年使い続けてきた民謡とか民舞です。秋田の風土のものだけではなく、日本全国の踊りを集め、研究し、それを伝授していくという作業を最初のところからずっとやってきた。それと同時に、現代的な音楽とも組み合わせて、僕がわらび座に出会ったのは今時のミュージカルをやっていました。伝統芸能の埋蔵金と、ラッキィ池田さんと彩木エリさんの本当に新しい感覚の踊りをうまく池田さんや栗城さんの力で融合させて、ただ古くもなく、ただ新規に珍しいものではなく、すごく歴史の重みを持った、説得力のあるものができたと思います。
東北6県と言いますが、全然違う地域なわけで、この踊りを全部ちゃんと踊れるのは、わらび座だけだと思うんですよね。今回、かなり大規模に東京で公演できることをチャンスにしてほしいと思います。

 

振付 ラッキィ池田


昨年、世界150カ国以上参加した「持続可能な未来型国家モデル選定会議」で、最新AI「アトラス」が5000項目を読み込み、0.5秒でトップに選んだのが、日本でした。水道の蛇口をひねれば、飲める水が出てくる。電車は時刻通りに来る。治安がいい。夜10時以降歩いていても怖くはない。医療もみんなが受けられる。ほとんどの人が字の読み書きができる。学力も上と下の差がそんなにない。勤務労働時間が短縮されても品質は落ちない。なおかつ、持続化のメンテナンスできるものが作られている・・・。こんな国はほかにないんですよ。
あともう一つは、横内さんがおっしゃった、伝統ですね。伝統を引き継いでいくこと。伊勢神宮は20年ごとの修復作業を1300年継いで行っている。わらび座は1300年ではないけれど(笑)、75年の中で代々みんなで踊り継いでいる。このわらび座さんの宝が祭りシアターとして生きるわけですね。
わらび座さんのように伝統を引き継いで、日本人の、日本という国の、日常の延長に祭りがあるんだということを知ってほしい。イベントじゃなくて、代々受け継がれてきた祭り、その祭りを見て、感じることによって、この日本という国家モデルそのものを、各国が勉強してほしい。そしてこの舞台を日本人にも見てほしいと思います。こういうものが受け継がれているんだよ、これから日常を大事にしていこうね、と。心の支えになってくれればいいなと思います。

 

演出 栗城 宏(わらび座)


私はこの作品には3つの魅力があると思っています。
一つは、踊りが圧倒的に躍動的であり、力強く、そして優しさがあり、豊かな踊りを踊っていることわらび座の役者は踊りが本当に好きで、この舞台に出ることを誇りに思い、日常訓練も欠かさずに本当に前進している。今、稽古を目前にして、みんな沸き立っています。踊りがとっても魅力的に映ると思います。
二つ目は、鬼と、こけしの精オハナの二人のドラマ。ノンバーバルではあるんですけれども、最初は、震災で何もない、高田の一本松を思わせる場所で、破れてしまった太鼓が蘇っていくところから二人が出会い、祭りも蘇っていく。震災で人々が手放してしまった祭りがどんどん復活していく。それが二度目、コロナで再び祭りが消えてしまう。そして三回目は、もしかしたらこれから起こるかもしれない戦争の場面を捉えていきたいと、横内さんから宿題をいただきまして。今、創作陣は苦闘しているところです。
そして最後は、観客参加型ということです。かつて祭りはその地域の人たちが主体的に祭りを担い、力を合わせ、身近な人が亡くなったときはその人を思って祈り、踊ってきた。太鼓を叩く、提灯を振るなどで、お客様自身が祭りに主体的に参加できるものにしたい。祭りが「見るもの」や「観光資源」というだけではない、その人から湧き出るエネルギーが太鼓に込められて、舞台上の役者と一つになる体験ができる。祭りを本当に身も心も体験できる、そこが作品の大きな魅力だと思っています。ぜひ、応援をよろしくお願いいたします。

 

鈴木健太秋田県知事

今、お三方のお話を聞いて、その強い思いや、この演劇の魅力を大変感じさせていただきました。というのも、私たち秋田県人にとっては馴染みのわらび座ですが、そのわらび座が日本トップの皆さんにここまで注目をしていただいていたのかという、その価値の大きさです。 それから、東北や秋田というのは祭りがたくさん残っていますが、そうしたお祭りという営みの持つ価値ですよね。これが、私は思っていたよりも大変大きいものなのだと改めて感じました。それが日本という国の持続可能性であり、その魅力の一角を成しているということを思い知って、これは見ないといけないものだと痛感をいたしました。
わらび座さんは、これまで75年間、秋田に根を下ろして、ずっと演劇活動を続けてきて、紆余曲折も経ながら、またこのように素晴らしい作品に挑戦をされているということであります。これの実現にあたっては、企業版ふるさと納税でご協力いただいた企業の皆さま、そして秋田県と包括連携協定を結んでいただいている東急さんにも、ご協力をいただいております。そのことに、この場を借りて感謝を申し上げ、お集まりの皆さまには、ぜひこの祭シアター「HANA」を華々しくPRしていただいて、多くの皆さんに見ていただくことを期待します。

 

鈴木誉久東急株式会社社長室副室長


弊社は秋田県と2023年に包括的な連携協定を締結させていただいております。そのご縁で、これまでにも秋田の豊かな文化、あるいは観光の魅力を伝えるお手伝いをさせていただいております。今回の祭シアター「HANA」におきましても、秋田の魂とも言える竿燈祭りをはじめ、東北六大祭りの熱量を広くお届けすべく、渋谷スクランブルスクエアの大型ビジョンや、東急線全線での車内の広告などのプロモーションのご協力をさせていただいております。日々多くのお客様に弊社線をご利用いただくわけですが、この公演への期待が着実に高まっていることを肌で感じている次第でございます。
そして何よりも、今回の舞台として選んでいただきました「シアターミラノ座」は、東急歌舞伎町タワー内に位置いたしまして、歌舞伎町で栄えてきた大衆娯楽文化の歴史やDNAを現在に受け継ぐ、ライブエンターテインメントの聖地です。新宿歌舞伎町のさまざまな文化が交差するその場所で、秋田が誇るわらび座の公演を発信することができることは、まさに新しい文化の発信の形でありまして、私どもにとりましても大きな挑戦であり、また誇りでもあります。この公演が新宿を訪れる国内外の多くのお客様を魅了し、秋田と東京、そして世界をつなぐ大きな架け橋となることを確信しております。祭シアター「HANA」の成功、そして秋田の魅力が世界へ広がることを期待の言葉とさせていただきます。

 


祭シアターHANA

 

 

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