ストーリー
8世紀、出羽国秋田。海の見える丘に秋田城という美しい城がありました。城は「まつろわぬ民」と呼ばれた蝦夷に対処する軍事拠点であると同時に大陸の新興国・渤海との交流の窓口。さまざまな人々が集う。都から派遣された坂田麻呂と娘の多可子、渤海の使者・叙俊と妹の淑明。そして蝦夷の若者・コダマと親友のウタヒコ。立場や文化を超えた心の交流が生まれ、そして許されるはずのない恋も。
しかしある時、出世をあせる坂田麻呂が蝦夷への弾圧を強化する。戦を主張するウタヒコ。平和の道を探り奔走するコダマ。陰陽師の不吉な予言も混乱に拍車をかけて・・。
古代の秋田を舞台にしたロマン溢れる青春群像。現代にも通じる、むかしむかしの新しい物語が幕を開けます。